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峠 ~マイコロンの思い出、その6~

*これは今から12年以上も前の話である。記憶違いのこともある。
         今とは猫を取り巻く環境も違う。ふにゃの猫に関する知識もまったく無い頃のことである。そのことをお含みおきお読み下さい。


 ”マイケル”を病院へ連れて行って3日目、確か木曜日であった。(となると、最初に病院へ連れて行ったのは、6月6日の火曜日ということになる。どうも、この辺の記憶がうやむやである。)
 最初に獣医さんは薬を出してくれて、しばらく通いなさいということだった。
                             注射やら診察やらやたらお財布が軽くなった。
 その日も獣医さんに連れて行きいろんな処置をしてもらって帰宅。

 ”マイケル”は、うちに来てからぐったりしたまま寝てばかり。
この日もぐったりは変わらなかった。ところが、様子を見ていると体温がどんどん下がってくる。抱いていても冷たくなっていってしまう。

      大パニック!!!!

 どうしたらいいのかまるでわからず、バスタオルにくるむ。

 通っていた獣医さんは夜になると誰もいなくなる。緊急時は自宅に電話をして来てもらうことになる。あわてて電話をする。

  そうこうしている間にもどんどん体が冷たくなっていく。。。。。。。。


        「死なないで、死なないで、死んじゃだめ・・・・」


 知らず知らず涙がこぼれる。歩いて5分ほどの獣医さんへの道がやたら遠く感じる。
帰宅してきた連れ合いと一緒に”マイケル”を抱きかかえて歩く。夜はとっぷりと暮れている。
 途中、「抱くのを代わろうか」と連れ合いが声をかけてくれたが、このままふにゃの手からすり抜けていきそうな命のぬくもりを、何としても捕まえておきたくて「大丈夫だから」と断った。

 動物病院へつくと獣医さんはすでにスタンバイ。獣医さんが神様に見えた瞬間である。

    緊急輸血。

 えっ!輸血!?血液型とかどうなってるの?とかいう疑問が浮かんだが、今はそれどころではない。
 この動物病院にいる猫ちゃんから血液をもらうという。

 「今夜が山ですね・・・。」

         えっ!!!! 何・・・・・・何それ・・・・・。

                         獣医さんの言葉が頭の中をこだました。。。。。

そうか、ノミが一匹もいなかったのは、沈み行く船からネズミが残らず逃げ出すように、”マイケル”も沈み掛けていたからなのだ。

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今年のマイコロンの命日

by mycolon | 2007-11-21 21:27 | ねこ | Comments(8)

Commented by もこりん at 2007-11-21 22:24 x
マイコロンちゃんの写真、いっぱい・・・・
こっちを振り返ってるのも、寝ているのも、このブログのお写真のも・・・
どれもこれも可愛らしい!
ふにゃさん夫婦に大切に大切に、そして愛されているんだね(*´ω`)ノ
赤い首輪を見たらなんだか涙がぶわっと。。。

そうか、それでノミがいなかったのか。
ノミが血を吸い取れるほど、血も残ってなかったんだね。
抱いていても冷たくなっていく感覚、想像しただけでもすごく不安になる!
大パニックになったのもうなづけます。
「今夜がヤマです」だなんて言葉、聞いたら耳を疑ってしまいそうですよ!
その後のマイコロンちゃんがとても気になります!

↓のお布団・・・・・・・( = =)
おにょれーーおにょれーーおにょれーー!!!(笑)
ちゃんとおトイレにやらないとあぶでちょ!(^ω^ ;)
Commented by catfan at 2007-11-22 14:12 x
やはり人の猫でも、読んでいて辛かったです。
私が18歳の頃、たった1歳で逝ってしまった先代猫を思い出した
からです。
何もしてやれなかった自分が悔しくて。
写真やら缶詰やらあげてあって、大切にされていたのですね。
私は泣いてしまうので、こういう事できません。
写真もないですからね。
いつまでも元気で生きてくれるような気がするけど、いつかは別れが
来る。
私はちゃんと受け止めてあげれるだろうか。
Commented by エイミー at 2007-11-23 14:25 x
マイコロンちゃん、ノミまで逃げ出すほど 血液も残っていなかったのですね・・・・・。
うそみたい・・・・・。
そんな状態になることさえ 信じられないおもいです・・・。
抱いている猫が冷たくなっていくなんて 想像することさえ難しく ただひたすら 涙があふれてきてしましました・・・。

猫も輸血するときは 血液型とか 何かあるのでしょうか?
以前 ほとんどの猫は A型ときいた覚えがあるのですが・・・。

↑ ka-tanさんのところの子猫ちゃん、記事にしてくださって ありがとうございます・・・。
心温かい方が 申し出てくださることを祈るばかりです・・・。
Commented by こたつ2号 at 2007-11-23 22:31 x
マイコロンちゃんのノミの件、そんな真相だったのですね・・・。
自分の腕の中で冷たくなっていく大事な命・・・。
すごい恐怖だったと思います。
マイコロンちゃんの為の祭壇、写真やお花、好物がいっぱいで、ふにゃさんが
どれほど大切にされていたのかが、良くわかります。
本当にこうして、思いだしてあげる事が供養になると思います。
これからもマイコロンちゃんの生きてきた時を、私も一緒に辿らせてくださいね。

Commented by mycolon at 2007-11-26 12:55
コメントありがとうございます。

もこりんさん、あの赤い首輪はマイコロンの形見。。。。
病気がわかってから、あの首輪に替えたんです。
迷子札の「my neme」が取れかかってます。
普段もテレビの脇に写真が飾ってあります。
お花や水、ろうそくなどは命日のときだけですが。
今のところに引っ越してきても、マイコロンと一緒。
ジュニコロもマイコロンに見守られて、元気、元気。

マイコロンが倒れたのが、うちに来てからでよかったです。
そうじゃなきゃ、誰にも見つけてもらえず一人旅立っていたかもしれません。
だけど、本当にびっくりというかあの獣医さんの言葉、信じられませんでした。
嘘だとしか思えなかったです。

お布団、安い羽布団でよかったですよ(笑)。
ジャブジャブ洗濯機に入れられるし・・・・。
これからはもう、高いお布団は使えませんね。
ほんとうにおにょれ~~~~です。
Commented by mycolon at 2007-11-26 12:59
ねこさん、つらいお気持ちにしてしまったようでごめんなさい。
あの時、私たちにできることは何もありませんでした。
ただ、見守ることしかできなかった・・・・。
ねこさん、あまりご自分を責めないでくださいね。
先代ねこさんは、ねこさんに出会えて幸せだったと思います。
あゆちゃんのことも、先代ねこさんが見守ってくれていると思いますよ。
写真があってもなくても、ねこさんの心の中にちゃんと刻み込まれているはずです。
いつか来る別れ・・・・。
わかっていても、つらいものです・・・・。
今は悔いのないように毎日を大切にして生きていくしかないのでしょうね。。。。
Commented by mycolon at 2007-11-26 13:18
エイミーさん、ねこの血液型、後で調べたんです。ねこにO型はなくって、A型が80%、ABが15%でBが5%だそうです。でも、純血種はこの比率と異なり、B型が多い種もあるそうです。ねこに血液型占いはできそうにないですね(笑)。
輸血のときも不適合になる血液型があるそうです。
万が一のときのために血液型を知っておいたほうがいいかもしれませんが、緊急時に対応してもらえるかどうかはわかりませんね。
ほとんどのねこがA型なので、あまり気にせずに輸血されちゃいそう・・・・。マイコロンのときも、血液型なんか調べないで輸血されちゃいました。そんな余裕がなかったのか、それとも調べるまでもないとか・・・・。
どんどん冷たくなっていくマイコロンをただ抱きすくめるしかなかったあのとき、今思い出しても、怖いです。。。。ジュニコロが同じような状態になってしまったら、同じようにパニックになりそうです。
ka-tanさんが早々と素適な家族を見つけてくださいましたね。もううれしくって、幸せな気分にさせていただきました。エイミーさんも記事にしてくださってありがとうございました。
Commented by mycolon at 2007-11-26 13:22
こたつ2号さん、温かいコメントありがとうございます。
あのときは冷たくなっていくマイコロンの体を抱きしめるしかできませんでした。
何もできずに、見守るだけ・・・。あとは祈るしかなかった。
獣医さんが神様に見えたけど、「今夜がヤマです」といわれたときはびっくり、頭が真っ白になりました。

思い出すことがつらいときもありました。今はこうして書けるのも時間というものが悲しみやつらいことを浄化してくれたのでしょう。
マイコロンのこと、今またこうして一から思い出をたどることでまた新たな発見もあるかもしれないと思っています。
よろしくお付き合いくださいませ。。。。。m(__)m